Sanctuary Products
2008年07月15日
06:30
これは名もないお話です。
ここに本の表紙がありますね。
どんなお話なのか、そっと開いてみましょう。
海の底に女の子が一人で暮らしていました。
いつからでしょう。
女の子は思い出せない頃からずっとここに暮らしています。
お友達はといえばクジラとクラゲです。
クジラがささやきます。
「おい、あそこに座り心地の良さそうな椅子があるぞ」
女の子は勇敢にも答えます。
「あら、そんなことは知ってるわ。ただ座りたくなかっただけよ。」
けれど、クジラの言った「座り心地の良さそうな椅子」というものが
どんどん気になり始めます。
「座り心地が良いってどんなものかしら?」とか
「座って見ても大したことなかったらつまらないわ」とか
あれこれ自分に一人ごちてみても、やっぱり気になるのです。
女の子はどうしたんでしょうか?
続きはまた別の機会に。
作:藍子